英検準1級、TOEIC720点。客観的に見れば悪いスコアではありません。でも外資系医療機器メーカーに入社した初日、私は確信しました。「これは別の言語だ」と。この記事では、医療職が外資系企業に転職したときの英語リアルを、包み隠さずお伝えします。
TOEIC675点から外資転職へ|試験英語と実務英語の壁
入社前のTOEICは675点でした。その後勉強を続けて現在は720点になりましたが、転職時点では決して高いスコアではありませんでした。それでも採用されたのは、臨床工学技士としての専門性が評価されたからです。
ただし入社後、実務英語の壁には確実にぶつかりました。グローバル会議でのネイティブスピードのディスカッション・英語でのメール往復・電話会議でのリアルタイム対応——これらは試験勉強では身につかないスキルです。入社後3ヶ月は「会議で何が議論されているか半分もわからない」という状態が続きました。それでも今は普通に業務をこなせています。なぜなら、外資系医療機器メーカーで使う英語には「パターン」があるからです。
外資系医療機器メーカーで実際に使う英語
私が毎日使う英語表現の中で、最も重要なものを3カテゴリに分けて紹介します。
メールで使う表現
- Please find attached the document you requested.(資料を添付しました)
- I wanted to follow up on our last conversation.(先日の件を確認させてください)
- Could you please clarify the timeline?(スケジュールを教えてください)
- I will circle back to you by Friday.(金曜日までに返答します)
- Please let me know if you have any questions.(ご質問があればお知らせください)
会議で使う表現
- Can you elaborate on that?(もう少し詳しく教えてください)
- Let me get back to you on that.(後で確認して返答します)
- I agree with your point.(おっしゃる通りです)
- Could you repeat that, please?(もう一度お願いできますか)
- To summarize what we discussed…(議論をまとめると……)
医療従事者へのコミュニケーションで使う表現
- Let me walk you through the procedure.(手順をご説明します)
- This device is designed to…(このデバイスは〜するように設計されています)
- Please refer to the IFU for detailed instructions.(詳細は添付文書をご参照ください)
これらの定型表現を覚えるだけで、業務の8割はカバーできます。TOEIC675点でも十分に使いこなせます。
TOEIC675点から始めた英語学習法
入社後の英語学習で実践した方法は3つです。1つ目は毎朝15分の英語ニュース(BBCまたはCNN)のリスニング。2つ目は社内メールを全て英語で書く練習(最初は翻訳ツールを活用しながら、徐々に自分で書けるようにした)。3つ目は週1回のオンライン英会話です。
この3つを1年間継続した結果、TOEIC720点を取得し、グローバル会議でも発言できるようになりました。外資系転職に「完璧な英語力」は不要です。それよりも「臨床での実体験を英語で語れるか」が採用の決め手になります。入社後に伸ばせばよいのです。
まとめ
- 外資系で使う英語はシンプルな定型表現が中心。TOEIC675点でも問題ない
- 臨床知識があれば英語力の不足をカバーできる
- 毎朝15分リスニング・英語メール練習・週1オンライン英会話の3つを継続する
- 入社後も継続学習すれば1〜2年でビジネス英語は確実に身につく
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著者について
臨床工学技士として10年以上医療現場で勤務後、外資系医療機器メーカーへ転職。TOEIC675点から英語を使う職場環境に飛び込み、現在はグローバルチームとの業務を担当。医療職のキャリア・投資・英語について「白衣のポートフォリオ」で発信中。
外資系転職後のリアルな1年目
入社後3ヶ月は「会議の内容が半分もわからない」という状態でした。ネイティブ同士のスピードについていけず、発言するタイミングを逃し続けました。しかし6ヶ月後には議事録を英語で書けるようになり、1年後にはグローバル会議で積極的に発言できるようになりました。
大切なのは「わからなくても臆せず参加し続けること」です。外資系では「発言しない人は意見がない人」とみなされます。たとえ短い一言でも「I agree.(同意します)」「Good point.(いい指摘ですね)」と発言し続けることが、英語力向上の近道です。
医療職が外資系で英語を活かせる場面
臨床工学技士として10年間培った専門知識は、外資系医療機器メーカーで非常に高く評価されます。特に以下の場面で「英語×臨床知識」の組み合わせが強みになります。
- 海外本社との製品説明会・テレカンファレンス(製品の臨床的な強みを正確に伝える)
- 医療従事者向けの製品説明・教育(英語資料を日本の臨床現場に合わせて説明する)
- グローバルマーケティング資料の翻訳・ローカライズ(医療専門用語の正確な理解が必要)
- 学会発表・論文対応(臨床データの解釈と英語での説明)
英語力だけが高くても、臨床の知識がなければ外資系医療機器メーカーでは仕事になりません。逆に「英語はそこそこ・臨床知識は深い」という人材は、実は最も採用されやすいのです。
よくある質問
Q. 英語が全くできなくても外資系に転職できますか?
A. 最低限のビジネスメール(読み書き)ができれば、臨床専門職としての採用は可能です。TOEIC500点台で採用されたケースも知っています。ただし入社後の英語習得は必須です。
Q. 外資系では日常会話も英語ですか?
A. 部署によります。チームは日本語環境が中心ですが、海外本社とのやりとりは全て英語です。定期的に英語会議があります。
Q. 英語の勉強はいつ始めるべきですか?
A. 今すぐです。転職を考え始めた時点から英語学習を始めることをおすすめします。面接でも「英語学習への姿勢」を見られます。「入社後に頑張ります」より「現在TOEICスコアアップに取り組んでいます」と言える方が評価されます。

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