臨床工学技士として病院に就職したとき、「この仕事を一生続けるのだろうか」と漠然と思っていました。
やりがいはある。でも給与は上がらない。将来の見通しも立たない。
そんな状態から3回の転職を経て、年収は入職時から約80%アップしました。
この記事では、私のキャリアの変遷と、各転職で何を考え・何を決め手にしたかをリアルにお伝えします。医療職でキャリアアップや転職を考えている方の参考になれば嬉しいです。
私のキャリア遍歴|病院2社→国内メーカー→外資系
まず簡単に経歴をまとめます。
2013年〜2015年:急性期病院(ICU・心カテ室) 愛知県の急性期病院でICUと心臓カテーテル室を担当。CHDF・補助循環・TAVIデバイス準備など、心臓血管領域の最前線で経験を積みました。
2017年〜2022年:心臓専門病院 岐阜の心臓専門病院へ転職。CCU・透析・虚血治療など幅広く従事。臨床の深みを知った5年間でした。
2022年〜2025年:国内医療機器メーカー 臨床経験を活かしてメーカーへ転身。カテーテルの開発・改良、マーケティング、営業支援を担当。「作る側」の視点を得ました。
2025年〜現在:外資系医療機器メーカーへ年収は病院時代と比較して約80%アップ。
転職①|病院からメーカーへ踏み出した理由
最初の大きな転換点は、国内医療機器メーカーへの転職でした。
当時の悩みはシンプルでした。
- 臨床は好きだが、給与の天井が見えている
- 自分のスキルが「病院の中でしか使えない」と感じていた
- 医療機器の「作る側・広める側」に興味があった
決め手になったのは、自分の臨床経験が直接武器になる職種だったこと。IABカテーテルは心カテ室で毎日触っていたデバイスです。「現場を知っている人間」としての価値を初めて感じた転職でした。
給与は病院時代から約27%アップ。臨床の経験がそのまま評価されたことに驚きました。
転職②|国内メーカーから外資系へ|年収が一気に跳ね上がった
2回目の転職が、最も大きな変化をもたらしました。
外資系医療機器メーカーへの転職で、給与は国内メーカー時代からさらに約81%アップしました。
なぜそこまで上がったのか。理由は3つあります。
① 専門領域の希少性 日本ではまだ扱える人材が少ない領域。
臨床×メーカー経験の掛け合わせが希少価値になりました。
② 外資系の給与テーブル 外資系医療機器メーカーは、国内メーカーや病院と給与水準が根本的に異なります。成果と専門性に対して、市場価値ベースで報酬が決まります。
③ 英語力よりも専門性 「外資=英語が必要」と思っていましたが、技術・専門性の方がはるかに重視されました。英語はツール、専門知識が本質です。
転職で失敗しないために意識したこと
3回の転職を通じて、共通して意識してきたことがあります。
「何ができるか」を言語化する 臨床工学技士は専門性が高い反面、その価値を外部に伝えるのが苦手な人が多い。「CHDF管理ができる」より「重篤患者の循環・代謝管理を担当していた」と言い換えるだけで印象が変わります。
転職エージェントは複数使う 医療機器業界専門のエージェントと、総合型エージェントを並行利用しました。情報量と比較対象が増えます。
給与交渉は必ずする 特に外資系は、提示額がそのままになることはほぼありません。現在の年収・希望年収を明確に伝えることが重要です。
まとめ|臨床経験は「外」でこそ輝く
病院勤務時代の私は、「臨床工学技士はずっと病院にいるもの」と思い込んでいました。
でも転職を重ねてわかったのは、臨床経験は医療業界の外(メーカー・コンサル等)でこそ希少価値になるということです。
年収アップは結果であって目的ではありませんでしたが、適切な市場で自分の価値を評価してもらうことの大切さを実感しました。
医療職でキャリアに悩んでいる方、転職を考えている方の参考に少しでもなれば嬉しいです。
このブログでは引き続き、医療職のキャリア・お金・資産形成について発信していきます。
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