英検準1級、TOEIC720点。
客観的に見れば、悪いスコアではありません。でも外資系医療機器メーカーに入社した初日、私は確信しました。
**「これは別の言語だ」**と。
この記事では、医療職が外資系企業に転職したときの英語リアルを、包み隠さずお伝えします。
TOEIC675点から外資転職へ|試験英語と実務英語の壁
入社前のTOEICは675点でした。その後勉強を続けて現在は720点になりましたが、転職時点では決して高いスコアではありませんでした。
それでも採用されたのは、専門性が評価されたからです。
ただし入社後、実務英語の壁には確実にぶつかりました。
実務で直面したこと
- 海外本社とのメールのやり取りでうまく意図が伝わらない
- 英語の製品資料・IFUを読むのに時間がかかる
- グローバル会議(月数回)でのスピードについていけない
- 英語でのプレゼン資料作成に異常に時間がかかる
毎日英語漬けというわけではありません。でもここぞという場面で英語力が問われるのが外資系のリアルです。日常業務は日本語でも、突然英語が必要になる瞬間が来ます。その瞬間に備えて、入社後も勉強を続けています。
外資系医療機器メーカーで実際に使う英語
私が担当している領域では、こんな英語が日常的に飛び交います。
よく使う略語・用語
- IFU(Instructions For Use:添付文書)
- KOL(Key Opinion Leader:主要専門医)
- HCP(Healthcare Professional:医療従事者)
臨床工学技士として病院で使っていた英語とは、全くの別世界です。
メールでよく使うフレーズ
- “Please find attached…” (〜を添付します)
- “Could you please confirm…” (〜をご確認いただけますか)
- “As per our discussion…” (ご議論のとおり)
- “I’ll circle back on this.” (後ほど改めてご連絡します)
これらは教科書には出てこない、でも毎日使うフレーズです。
私が実践した「実務英語」へのキャッチアップ法
撃沈した状態から、どうやって実務英語に慣れていったか。実際にやってよかった方法を3つ紹介します。
① 会議の録音→聞き直し 社内会議(許可を得た上で)を録音して、後から聞き直す。わからなかった単語をメモして翌日調べる。これを3ヶ月続けると、耳が慣れてきました。
② 社内メールをテンプレート化 先輩や上司が書いたメールの言い回しをストックして、自分用のフレーズ集を作成。ゼロから書かなくて済むようになりました。
③ 専門用語は日本語で完璧に理解してから英語へ 英語が苦手な人ほど、英語のまま覚えようとして混乱します。まずTMTTのデバイスや術式を日本語で完璧に理解する→そのあと英語名を紐付ける。この順番が大事でした。
医療職が外資転職を考えるなら、英語力より大事なこと
正直に言います。外資系医療機器メーカーへの転職で、英語力は選考の主役ではありませんでした。
採用担当者が見ていたのは:
- 臨床現場での専門経験(何のデバイスを、どんな症例で使ったか)
- 医師・医療スタッフとのコミュニケーション能力
- 学習意欲と適応力
英語は「業務で使えるレベルになれるか」が問われるだけで、ネイティブレベルは不要です。TOEIC600点台でも転職できている人は周りにたくさんいます。
専門性+最低限の英語力が外資医療機器メーカーへの現実的なルートです。
まとめ|英語は「慣れ」、専門性は「武器」
外資系に入って実感したのは、英語は結局「慣れ」だということです。
TOEICのスコアは入り口の証明にはなりますが、実務英語は入ってから育てるもの。最初は苦しくて当然です。私も苦労しました。
一方で、臨床工学技士としての専門知識は**入社初日から武器になりました。**デバイスの話、術式の話、現場の感覚。これは英語力では代替できない価値です。
医療職で外資転職を迷っている方へ。英語を理由に諦めるのは、もったいないです。